ゴウのひたすら未来情報日記



某月某日。自室にて貞子のタックルをかわす練習をしていると、突然引き出しが開き２１０５年の世界から未来ゴウがやってきた！
こいつはドラえもんのセワシくんに憧れて、未来からたびたびやってくるゴウの孫の孫なのだ！
ちなみに未来ゴウは２０歳なのだが、卒業に必要な単位が足りないためにいまだ小６。未来の教育制度は、我々の想像以上に厳しいのである・・・


「やぁおじいちゃん、久しぶり！　変わってないね！」

「オ、オマエは未来ゴウ！　いきなり何しに来たッ！？　勝手にオレの部屋に上がるんじゃないッ！」

「まぁまぁ、楽にしようよ・・・ん、何、この壁の『細かいことにはこだわらない』って紙は？　前はこんなのなかったよね。おじいちゃんが書いたの、コレ？」

「る、るせえッ！　こないだ家の玄関のドアの開け閉めが遅いことをオレに叱られて、逆ギレした彼女に書かされたんだよッ！」

「ああ、あの５年付き合って、満を持してプロポーズしたおじいちゃんを２秒後にフる人だよね。」

「ぐおおおっ、フラれるのかオレは、あの女にッ！　まぁいいか。イヤ、よくねーな・・・　とにかく、タダでは家に泊めないぞッ！」

「ああ、大丈夫。今回は２１０５年の世界がどうなっているかの話題を持ってきたから。おじいちゃんそういうの好きでしょ？」

「マジか！？　ちょうど今、未来についてテキスト書くとこだったんだよ。話せ！　すぐ話せ！」

「ハイハイ、とりあえず一本打ってからね・・・。ヒヒ・・・。」

「あっ！　コラオマエ！　またそんな覚醒剤なんかをッ！！」



・吉野家
未来ゴウと吉野家に入ると、「へー、この頃はメニューに牛丼なんかあるんだ・・・」と驚いている。吉野家といえば牛丼だろ、と言うと、「は？吉野家といやポテトサラダに決まってんじゃん！」と真顔でポテトサラダのみを注文。未来で何があった？


・ドンキホーテ
「買い物がしたい」と言うのでドンキホーテに連れて行くと、「コレがドンキ？　せま〜！」と呆れている。「未来だともっと広いのか？」と訊くと、「うん、ドンキは八王子市だから」と言う。「へー、八王子市にあるの」と言うと、「いやいや、八王子市がドンキなの」。　ま、丸ごとかよっ！？


・モーニング娘。
テレビを見ながら「未来にもモー娘いるの？」と訊くと「うん、いるよ」とのこと。「どうせ、メンバー１５０人とかになってんじゃねーの？」と言うオレに、「え、何で知ってんの？　ちょうど１５０人だよ。で、５６人が処女ね。そっちは？」。そっちもこっちもねーってんだよッ！


・ルパン３世カリオストロの城、７つの玉を探せ！編
日本アニメ界では２０５０年ごろからアニメのネタが尽きちゃって、２０世紀の名作のリメイクが盛んになったんだよね。それ以降、かのルパン３世にも「カリオストロの城・琉球王国海底遺跡の謎編」など、６８もの続編が出たんだ。
で、そのシリーズの最新作が、この「７つの玉を捜せ！」編なのだ！　これは、しっぽのある男の子が、７つ集めると願いが叶うという玉を集めるために大冒険をする物語で・・・・、コラッ、話は最後まで聞けッ！



「まあこんなとこかな・・ハイ、おつかれさん。」

「うん疲れたよ。じゃそういうわけで、しばらくお世話になるね。」

「んー、ま、約束だからしょうがないか。ただし、うちにはルールがある。死んでも守れ。」

「ん、どんなルール？」

「玄関のドアの開け閉めは早くしろ。虫が入ってくるから。あとくしゃみをする時は手をあてろ。こんなのは人間として当たり前だ。ただしオレが好きな女はその限りではない。あと掃除をするときは上から下に向かってするんだ。埃は下に溜まるからな。あと・・・、」

「・・・・そんなことばっか言ってるから、彼女に『細かいことにこだわらない。』って書かされるんだよ。」

「やかましいわ！　守れんなら帰ってくれ！」

「大丈夫、そんなん気にしなくても死にゃあしないよ。ノープロブレム・ＤＡ・ＹＯ・ＮＥ！　あ、コレ今、未来で流行ってる言葉！みんなも使うといいよ！」

「誰に言ってんだ！　帰れーッ！！！」



我々の未来に、どうか幸あれ・・・